シャワーを浴び、すっかり綺麗にしてバスローブをはおる。
なんだかこういうのも照れ臭い。
いかにもそのための準備、という感じがするもんなあ。

ぎくしゃくしながら扉を開けると、デュオは目も合わさず、「すぐ戻るからな」と声をかけて僕の横を通り過ぎた。

えーっとえーっと…とにかく髪を乾かさなくっちゃ。それから歯を磨いて…。

すっかり身支度(？)が済んでしまうと、ベッドに腰かけて目を瞑る。

とにかくデュオに任せよう。

(デュオに任せる、デュオに任せる、デュオに任せる…)

呪文のように何度も呟いてから目を開けると、バスタオルを腰に巻いたデュオがいつの間にか隣に座っていた。

そうか、緊張し過ぎてすっかり忘れてた。
出してこなくちゃデュオの分のバスローブはなかったんだっけ。
目のやり場に困ってしまった僕を見て、デュオは低く笑った。

「お前が嫌だっていえばすぐにやめるから、ちゃんとそう言え。無理だけはするなよ」
「うん、でも大丈夫だよ、きっと」
「だけど任せるって言われても、俺だって……」

何？って聞き返そうとしたら、デュオはまた余裕の笑みを浮かべた。

「もう一度、大人のキスから始めよう…な？」

腰にそっとデュオの手が伸ばされる。
バスローブが肩を滑り落ちていくのを感じながら、僕はまた目を閉じた。

「緊張してる?」
「うん……」
「俺も…だけど、ごめんな、もうこれ以上抑えがきかない」

僕もそうだ。だってデュオの声だけでこんなにも胸がドキドキしている。

二人して毛布をはねのけ、転がるようにベッドにもぐりこんで。



それからあとは、秘密の時間………